「禅の教えをもとに部屋を掃除するメリット」
今回は「禅の教えをもとに部屋を掃除するメリット」というテーマについて、
枡野俊明(しんみょう)さん著「人生が豊かになる 禅、シンプル片づけ術」をもとに考察していきます。
この動画を見ることによって、禅の考え方に基づいた掃除方法について学ぶことができます。
突然ですが、掃除をしてもすぐに部屋が散らかってしまい、掃除する気になれない!
もしそんなお悩みを抱えた方がいたらあなたはなんとアドバイスしてあげますか?
今回ご紹介することを実践していただくと、
シンプルで整えられた空間の心地よさを知り、掃除を継続することができるでしょう。
「無心で掃除に取り組めば結果は自然についてくる」
それでは具体的な方法を解説していきます。
一言でいうと「無心で掃除に取り組めば結果は自然についてくる」です。
著者枡野俊明さんは、禅の考え方に基づいて本書を書かれました。
現代社会は、便利なものに囲まれ物質的な豊かさがあります。
しかし、物質的な豊かさが得られても心の豊かさはあまり得られていないと感じていませんか。
禅では、新しい何を得るのではなく、
不要なものを手放し捨てていくことこそ幸せへの近道だと考えられています。
不要なものをすべて捨て去りシンプルな状態になると、何ものにもとらわれない「無心」の境地にたどりつけます。
その無心の境地に辿り着くための方法として、オススメされているのが掃除。
「何かのため」に掃除をするのではく、ただひたすらに掃除をすることでおのずと「結果」が後からついてきます。
毎日を豊かにするために、掃除ほど最適な方法はありません。
ここでは禅の教えをもとに実践したいお掃除術について
ポイントを3つに絞ってみました!
・なぜ掃除をするのか
・修行僧が実践している掃除術
・捨てる基準を明確にしてシンプルな空間を作ろう
ここからさらに詳しく、これらを一つ一つ解説していきます。
「なぜ掃除をするのか」
まずはじめに「なぜ掃除をするのか」について解説していきます。
あなたは禅寺に行ったことはありますか?
整えられた庭や磨き上げられた廊下などを見ると背筋が伸びる思いになります。
禅寺を訪れただけで心地よく感じ、気持ちが引き締まるということは、
言葉ではなく「空間そのもの」がそこにいる者に説法しているのです。
逆に雑草が伸び放題、ゴミが散らかっていたら一刻も早く立ち去りたいと感じるでしょう。
このことから、場所が整理整頓されているかどうかは心にまで影響を及ばします。
では、自分の部屋はどうでしょうか。
きちんと片付けられた部屋に住んでいれば、
探し物をして右往左往することなく余計な考え事をしなくてすみます。
足の踏み場もないような部屋では、気持ちを休めることもできません。
部屋の状態は、自分自身の心の状態を映し出す鏡なのです。
心の曇りを取り払い、ピカピカに輝かせるつもりで掃除をしていきたいですね。
「修行僧が実践している掃除術」
続いて「修行僧が実践している掃除術」について解説していきます。
厳しい規律に沿って生活を送っている修行僧の所作は美しいとよく言われます。
一般の人が同じように厳しい生活を行うことは難しいですが、
修行僧の掃除方法を元に、ここでは掃除をするうえでのポイントを2点紹介します。
①掃除をする時は無心で行うこと
テレビやパソコンを消し、心配事や不平不満をいったん忘れ、目の前の作業に集中しましょう。
上の空で掃除をすることはただの「苦役」になってしまいますが、
無心で体を動かすことで掃除が心を磨く「修行」へと変化します。
②シンプルな道具で掃除をすること
掃除をするために便利グッズを購入しなくては!と物を増やしては本末転倒です。
修行僧にとって掃除とは、ほうきやはたきでほこりを払い、雑巾で拭く、この2種類のみです。
さすがにそこまでする必要はありませんが、今あるものを工夫して掃除を行いましょう。
禅の教えで「知足(ちそく)」という言葉があります。
足るを知る、つまり今持っているもので十分だと満足する心のことです。
今持っているものが汚れているから、少し傷がついたからといって
すぐに捨ててしまうのではなく修繕をして長く使うことで愛着がわきます。
また、捨ててしまえばただのゴミですが、心と手の使い方次第で何度も物に命を与えることができます。
例えば、使い古したタオルを雑巾として再利用し、物の2つ目の命として有効に使いましょう。
「捨てる基準を明確にしてシンプルな空間を作ろう」
最後に「捨てる基準を明確にしてシンプルな空間を作ろう」について解説していきます。
現代社会で心豊かに暮らすためには、余計なものをそぎ落とし、不要なものを手放して、限りなくシンプルになることが必要です。
禅は、この「限りなくシンプル」になるための方法を説いています。
禅の考え方に基づき、実際に自分の部屋の整理整頓を行う方法を紹介していきます。
1番大切なことは、物を捨てる基準を決めることです。
なぜなら片付けをする上でつまづきやすいポイントが、物を処分するかどうかで迷い手が止まってしまう点にあるからです。
ここでは悩みがちな洋服の取っておく・手放すの基準を例に挙げてみます。
「2年着ていない服」
2年間着ていない服はリサイクル、もしくは思い切って捨てましょう。
2年間着ていなければ、もう1度着ることはほぼありえません。
ただし2年間着ていなくても、特別な思い入れがある場合は取っておきましょう。
例えば大切な人からのプレゼントや形見、記念日に着た服などです。
ここで注意するのは、思い入れがある服は箱1つ分など制限は作ってください。
「昨シーズン着た服」
昨シーズン着た服は取っておきます。
汚れやほつれがあったら直して、来シーズンも気持ちよく着られるようにしておきましょう。
このように物を取っておくかどうかの基準を明確にすることで片付けをスムーズに行うことができます。
人からもらったものに関しても、基準に従っていると思い入れがあるもの以外は処分するストレスが軽減できます。
「まだ使うかもしれない」「高かったから捨てるのはもったいない」という執着を捨てることで、
あなたに本当に必要なものでできるシンプルな空間を作っていきましょう。
【まとめ】
では最後にこの動画の考え方をまとめて振り返っていきます!
まず「掃除の際は禅の教えに基づいて無心で行うと心が磨かれオススメ」ということ
そして「限りなくシンプルを実現するにはモノを捨てる基準を作っていく」ということでした。
ただ掃除を行う、テクニックだけに走るのではなく、なぜ掃除を行うのか、もし意識して掃除を日々取り組めたなら
また違った掃除の世界観が見えてくるかもしれません。
禅の考えを元に、掃除と心の関係性について考えてみるのもオススメです。
もちろん今回紹介した内容を最初から完璧に行う必要はありませんが、
掃除が苦手だったり億劫だったりした場合のきっかけづくりに、ご紹介した考えを取り入れていただくと役立つと思います。
掃除は一生する必要がある行動ですので、毎日できることを少しずつ増やし継続することが大切です。
ただ面倒くさい、つらいものと考えるのではなく、掃除をすることで心を磨く良い習慣にしていきたいですね。