生前整理の重要性、また物の捨て方・残し方への理解を通して、日々の家族との関係を充実させる
突然ですが、そろそろ自分の親は生前整理を行ったほうがいい年齢になってきたけどなかなか行ってくれない。
どうやって生前整理を始めてもらったらいいのか、またはいつどのタイミングで声をかけたらいいか分からない。
もしそんなお悩みを抱えた方がいたらあなたはなんとアドバイスしてあげますか?
今回ご紹介することを実践していただくと、
子供の立場から生前整理を迷われている親御さんに対して気持ちよく生前整理を勧めることができるようになるでしょう。
「親の生前整理は子供も協力してあげることがベスト」
それでは具体的な方法を解説していきます。
一言でいうと「親の生前整理は子供も協力してあげることがベスト」です。
終活を意識し始めた親世代。
でも実際に生前整理を行おうとしても体力や気力が追い付かないので、生前整理を始めづらい。
など弊害が起こるものです。
そんなときは子供の立場から生前整理を助けてあげられるならば親も安心でき、片づけのやる気も出てくることでしょう。
実際お片付けをする上で生活に支障が出るような親が気づけないことでも子供なら気付ける。ということもあるのです。
しかし、子供だけの判断で生前整理を進めると親の意見を聞かずに進めたとして親子の関係が崩れてしまうこともあるので、
親の意見を尊重しながら進める必要があることも事実です。
ここでは親の生前整理を協力していく上で必要なポイントを3つに絞ってみました!
・生前整理を考えるタイミングとは
・親をその気にさせる声かけ
・生前整理で出てきたモノの手放し方
ここからさらに詳しく、これらを一つ一つ解説していきます。
「生前整理を考えるタイミングとは」
まずはじめに「生前整理を考えるタイミングとは」について解説していきます。
自分が生きているうちに自分の身辺の片付けを事前に行っておく「生前整理」。
大抵の人は、「自分はまだまだ元気」「まだ自分には関係ない」「いつかやればいい」という考えをお持ちだと思います。
残された家族の立場としては何も片付けが行われていない、主がいない家を片付けするとなると相当の苦労が発生します。
家族のことを思うと自分もそろそろ生前整理を始めなきゃいけない、と思われている方もいらっしゃることでしょう。
しかし、いざ始めるとなるとその一歩が踏み出せないものなのです。
では一体いつ生前整理を考えればいいのでしょうか?
本書では生前整理は”人生の節目に考える”ことを推奨しています。
それは例えば、自宅のリフォームを行うとき、また伴侶の亡くなったとき。
さらに引越しすることになったとき。また病気などで余命宣告を受けたときなど。
生前整理は、親が元気なうちに行うことで親の安全や安心も確保できるというメリットがあります。
例えば家の床にモノが散乱していたり、階段の片側にモノが溜まっていたりすると、そこを通る時に転んだりして危ないですよね。
余計なリスクを抱えた家で日々を過ごすには少しでも安全を確保した環境づくりという点でも生前整理はオススメできるのです。
また生前整理を考えるタイミングとして子供の立場から気付いてあげることが何より大事だと言えます。
つまり、親のちょっとした変化が実は節目でもあるのです。
今までできていた片付けが、老化で急にできなくなった。
もしそんなサインを親の行動の中で見つけたら見逃さないようにしてください。
子供が気づくという点では、例えば実家を出るタイミングの際に
自分の部屋の片付けをするのも生前整理への気付きにつながります。
実はこれができない人は多く、実家を「出たままの状態」で自分の部屋を残してしまっているというパターンが多くみられるのです。
子供が使ってた部屋を片付けるついでに、親にも生前整理の話を振れるきっかけが作れることでしょう。
「親をその気にさせる声かけ」
続いて「親をその気にさせる声かけ」について解説していきます。
本書では「分かっていてもできないのが生前整理」と書かれています。
親は本当は生前整理をしなくてはいけないと分かっているのです。
しかし、生前整理は「死への準備」と捉えられるので、中々受け入れられず作業を進められない人が多いのが現状です。
その場合は無理に片付けしようというのではなく親の気持ちを受け止めて、
何故片付けを行わないといけないのか?また片付けなかった時にどのような弊害が出てくるのか、
その点をまずは話してもらい聞いてあげる必要があります。
そして親自らが動くように煽動してあげましょう。次にご紹介するような
ポジティブで前向きな言葉で話してあげると親の気持ちもその気になってきます。
例えば、
「生前整理する」というワードをあえて使わずに 「これから先の生活を考えよう。」という言葉遣いをしてみる。
「処分する」というワードなら→「使ってくれる人に譲る。」という表現に。
「いらないものを捨てよう」というワードなら→ 「必要なものを残そう」など言い方を変えるだけでずいぶん片付けに対しての印象が変わってきます。
生前整理を始める際は、一気に全てやるのではなく、徐々にまずは小さなことから始めましょう。
親にももちろん、自分のプライベート空間があるので、自分のテリトリーを子供にいじられると苛立ってしまいます。
まずはタンスの中のみや一番生活で使っている部屋の一角のみやろうと伝えるところから始めてみましょう。
「生前整理で出てきたモノの手放し方」
最後に「生前整理で出てきたモノの手放し方」について解説していきます。
いざ親の持ち物を片付けようとすると必要なもの、不要なものの分別はやはり親本人でないとわからないことが多いですね。
親の生前整理を手伝う子供世代が分別に迷うものの代表としては
「洋服」「靴」「食器」などが主に挙げられます。
分別に困るモノというのは驚くほど皆同じなのです。
そこでモノの分別をする際は、ただ単に全て捨てるのではなく、まずは現状を把握し、ある程度の計画を立てることが必要です。
ここでは生前整理を実際に行う際のポイントをまとめてみました。
・場所と範囲を決める
まず片付ける場所を決めましょう。片付けるものが複数該当する場合は幾つ残すのか?またどこに残すのか?を決めましょう。
・何をいつまでに片付けるのかを決める
例えば大型のモノ、簡単に燃えるゴミ・燃えないゴミとして分別できないモノを手放すとなると、
ゴミの回収日の予定に合わせなくてはいけないなど制約があります。
また自宅のリフォームや転居の予定など、あらかじめ大きな引っ越し作業が決まってる場合はそれまでに予定を合わせなくてはいけません。
片付けのゴールになる予定を意識してスケジュールを練ってみましょう。
・分別は3つの箱を使って行う
いざ分別の作業に取り掛かります。
「捨てる」「残す」「分からない」の三つの箱を用意し、
親本人の意思を確認しながらそれぞれにモノを分類していきます。そして「残す」の箱に入れたものを元の位置に戻して終了です。
「捨てる」「残す」の判断基準としては、「使う」のか「使わない」のかで判断をしてみましょう。
・手放す場合の選択肢
先ほどの3つの箱に入れたうち「捨てる」に該当したものについては、次のように手放し方を選べます。
〇知り合いに譲る
〇リサイクルに出す
〇寄付する
〇資源ゴミで出す
〇粗大ゴミで出す
手放すと言っても、思い入れがあったり、まだ使えるのにもったいないものもなかにはあることでしょう。
簡単に「捨てる」選択をしたくはない場合、譲る、リサイクルに出す、寄付するということもモノによってはできます。
またお片付け研究室チャンネルの運営会社アシストでも生前整理に関するご相談を受け付けています。
詳しくは概要欄をチェックしてみてください!
【まとめ】
では最後にこの動画の考え方をまとめて振り返っていきます!
まず「生前整理を考えるタイミングは人生の節目や子供の気付きから」ということ
そして「生前整理のやる気を引き出すには親の意見を大事にし言い方を意識してみる」ということ
親としては生前整理が必要だとわかっているんだけど、いざ始めようと思ったら身体や気力が付いてこない。
そんなときは人生の節目などのきっかけをバネに生前整理の一歩を進めてみること、
また子供の立場から家の安全面など親が気づけないことを教えてあげることが大事だと言えます。
片付けに協力する際は、子供の立場で判断せず、
親の意見を聞き、必要なものそうでないものを分別していくなど親への尊重を忘れないようにしましょう。
その際はこちらの動画でお伝えしたポジティブワードを取り入れながらお片付けに取り組んでみることをお勧めします。
死を意識した生前整理は一見悲しいワードに聞こえるかもしれませんが、
生前整理を通して家族間のコミュニケーションが取れるなら、
それも思い出の一つとして家族の幸せの記憶に刻まれることでしょう。