「モノや過去の常識にとらわれずに柔軟な感性で生きよう」
今回は「モノや過去の常識にとらわれずに柔軟な感性で生きよう」というテーマについて、
小山 龍介(こやまりゅうすけ)さん著「片づけHACKS!」をもとに考察していきます。
この動画を見ることによって、固定観念にとらわれないダイナミックな片付け方法について学ぶことができます!
突然ですが、最近どうも頭が回ってない気がする。部屋も思考も整理がうまくいかない。
と悩んでいる方がいたら、あなたはなんとアドバイスしてあげますか?
いっぱいになったコップに水が入らないように
部屋も頭の中も古いものが詰まっていると新しいものが
なかなか入ってこなくなります。
常に新鮮な状態を維持したいのであれば
ものにしても考え方にしても「執着」は大敵です。
今回ご紹介することを実践していただくと、
片づけは、生活の淀みを取り除き、人生に新しい流れを生み出す
という学びを得られることでしょう。
「執着を捨て、手放すことで流れをつくる」
それでは具体的な方法を解説していきます。
一言でいうと「執着を捨て、手放すことで流れをつくる」です。
片付けの本質を一言でいえば「手放す」ということではないでしょうか。
私たちはモノを捨てるとき、一緒に執着を手放しています。
手放すことで流れが生まれ、その流れに身を任せれば
過去にとらわれず、新しい時代の波を感じることが出来ます。
ここでは、何事にも囚われない、流れに身を任せた片付け方法について
3つに絞ってご紹介していきます。
1.ゆるやかな片づけのルール
2.使わないモノは所有しない
3.収納から流動にシフトする
ここからさらに詳しく、これらを一つ一つ解説していきます。
1.ゆるやかな片づけのルール
まずはじめに「1.ゆるやかな片づけのルール」について解説していきます。
散らかっているのは分かってるんだけど、どうしても片づけが面倒でいつも後回しになってしまう。
こう考えてしまう人は、完璧な状態をゴールと決めてしまっていないでしょうか?
世の中には様々なパラドックス(逆説)が存在しています。
例えば、真面目な人ほど、完璧にやろうとしてかえって失敗してしまったり
丁寧さにこだわりすぎて期日に間に合わなくなってしまったり。
良い結果を出そうと気負いすぎて、頑張れば頑張るほど、意図とは逆の結果が出てしまうのです。
これは実は、片づけにもいえます。
几帳面な人ほど、片づけられなくなってしまう「片づけのパラドックス」があるのです。
片づけは、モノの定位置を厳密に細かく決めるほど、散らかった後の原状復帰が大変になります。
頑張ってキレイな状態を作れば作るほど、片づけの手間は増え、
整理するためのハードルが高くなってしまうのです。
こうしたパラドックスを避けるには、片づけに対して適度に不真面目になる必要があります。
つまり「きれい」の基準を下げるのです。
完璧に片づけられている状態を基準にせず、
多少散らかっていても、生活や仕事に差し支えない状態を基準とする「ゆるやかな片付けのルール」を作るのです。
ある程度片づいた最低限の状態を「きれい」と捉えるルールで運用すれば、
散らかっても、すぐに最低限の状態まで戻すことが出来ます。
その上で、時間があればさらに片づける。
そうやって段階的に「きれい」を捉えていくのです。
これは仕事でも当てはまります。いきなり完璧を目指さず、
六割程度の完成を目指すことで、仕事のスピードを上げることが出来ます。
そのあと、徐々に完成度を上げていくのです。
「100%完璧でなければ完成ではない」と考えるのではなく、
完成を60~100%のグラデーションのなかで捉えていくことが重要なのです。
片づけにおいて、簡単な目安となるのは「床」になります。
さすがに床にモノが散乱していては、片付いてるとは言えないので
「床」にモノが何もなければ、とりあえず「片付いている」としてしまうのです。
床に何もない状態でしたら、少なくとも床に座ったり
寝転んだりすることも出来ますし、そこそこ快適な暮らしは叶うのではないでしょうか。
適度にスペースが確保できるなら、全てが完璧でなくとも、人は生きていけるのです。
2.使わないモノは所有しない
続いて「2.使わないモノは所有しない」について解説していきます。
どれだけ片づけが上手な人でも、収納スペースの限界を超えて
片づけることは難しいと思います。
片づけが好きではない人からすれば、なおのこと。
モノを持てば持つほど、整理に頭を悩ますことになるとすれば
この状態を解決するためには、突き詰めれば「手放す」以外の方法はないでしょう。
なにしろ一番の無駄は、せっかく買ったものを使わないこと。
さらに第二の無駄が、その使わないモノの為に収納スペースを
無駄に使うことと言えます。
使わないものを他人に譲ることは、この二つの無駄をなくすことになります。
使いたい人に譲ることで道具を死蔵することを避けられますし
収納スペースも空けることが出来ます。
友人に貰い手がいなければ、フリマアプリやネットオークションを活用しても良いですし、
リサイクルショップに相談するのも良いでしょう。
こうした手放すサイクルが出来ると、ネットでの売買は非常に便利です。
数多くあるネットショップを巡れば、たいてい何でも売ってますし、最近では配送もとても早いです。
新品の日用品などは翌日には届くのが一般的ですし、特殊なものでなければ、だいたい一週間もあれば
手元に届くと思います。
滅多に使わないようなモノや、ある期間だけ楽しみたいようなモノであれば
ネットで購入して、使用しなくなったらすぐに売却してしまえば
スペースも時間も無駄なく活用でき、リセールの良いものでしたら
非常に経済的でもあります。
購入後そのまま保有して、経年とともに価値が下がっていき
いつか捨てるという結末をたどるのであれば、使わなくなったタイミングで
すぐに手放してしまった方が、はるかにムダがないのです。
ネット上に大きな倉庫があり、使うタイミングで対価を払い
使わなくなったら倉庫に戻して、見合った金額を返してもらう。
所有にこだわらなければ、そうした感覚でモノの売買が出来るようになるのです。
所有しない考え方は、モノにも流れを生みます。
上手に活用すれば、気になったモノは気軽に手にしたり
新しいものに触れる機会も増えることでしょう。
3.収納から流動にシフトする
最後に「3.収納から流動にシフトする」について解説していきます。
先ほども触れたとおりリユースを前提にしたショッピングというのは当たり前になりつつあります。
つまりこれからの片づけは収納ではなく、シェアリングエコノミーのように
道具を共有し、必要な時に必要なモノを使う「流動のパラダイム」にシフトしています。
その最たる例が、情報です。
情報を収納してため込むのでなく、それをいかに流動化させるか。
そしてどのような新しいコンテキスト(文脈)を作り出すか。
そこに情報整理の要点があります。
コンピューターの性能の向上に伴い、ビッグデータ解析が注目されています。
人工知能の精度も格段に高まり、情報だけでなく、
コミュニケーションから医療分野まで、高度な処理が可能になっています。
こうした時代にあって、人工知能と競い合って情報収集しても勝ち目はありません。
今後、多くの仕事が人工知能に代替されることになると想定されます。
事務仕事や販売員のような仕事に加え、画像認識能力の高まりを受けて
絵をかいたり、言語処理能力技術の進化により小説を書いたりと
今までは、人にしかできないと考えられていた芸術分野まで、進出しています。
パターン化で処理できることは、人工知能に置き換えられてしまうのです。
こうした状況を考えると、これから人が取り組むべきことは
実は新しいコンテンツの生成よりも、流動する情報のキュレーションであり
新しいコンテキストの生成なのです。
例えば、定額音楽サービスでは、プロの編集者たちが、
さまざまなプレイリストを作って提供しています。
「空港の待ち時間に聞くリラックスBGM」「集中したいときに最適なミュージック」など
新しい曲は作っていませんが、新しい視点で音楽に光を当て、新しい価値を生み出しています。
コンテンツすらも生み出せるようになりつつある人工知能であっても
情報の文脈を読み解いて、新しい意味を生成することはできません。
人だけが物事の文脈を理解し、人に提供することが出来る唯一の存在なのです。
コンテンツを貯めこむ人のことを「物知り」と呼び、昔はそうした人が重宝されました。
しかし、クラウドにあらゆる情報がアップされるようになると
物知りの価値はどんどん低下していきます。
ただ情報を収納しただけの人は、人工知能で置き換えることが可能なのです。
代わって必要とされるようになってくるのは
新しいコンテキスト(文脈)を創造できる「発想豊かな人」です。
既にあるものに対して、新しい価値を見出せる人になります。
これからの時代、情報は貯めこんで使うものではなく
新しい価値観、意味を付加しながら、流動的に扱うものなのです。
【まとめ】
では最後にこの動画の考え方をまとめて振り返っていきます!
まず「完璧を目指さず、完成は60~100%のグラデーションで捉えよう」ということ
そして「使わなくなったモノは早めに手放した方が、ムダがない」ということ
最後に「情報を咀嚼してオリジナリティのあるアウトプットをしよう」ということでした。
モノも情報も所有するのではなく、リユースしたりシェアリングして
流動的に扱うことで、
モノもスペースも友好的に活用できるということを学びました。
モノや情報を多く持つことがステータスだった時代が終わり
現代では、いかに上手に活用できるかが求められるようになりました。
不要になったモノは、所有にこだわらず手放し
モノも情報も上手に活用していきましょう。