「明るく思い出を仕分ける生前整理」
今回は「明るく思い出を仕分ける生前整理」というテーマについて、
大津たまみさん著「生前整理で幸せな老いじたく」をもとに考察していきます。
この動画を見ることによって、どうすれば楽しく生前整理に取り組むことができるのかについて学ぶことができます。
それではさっそくまいりましょう!
突然ですが、
自分が死んだ後、子供たちや周りの人たちに迷惑をかけたくない。
元気なうちに身の周りの物を整理したいけれど、何から手をつけたらいいのか分からない…。
もしそんなお悩みを抱えた方がいたらあなたはなんとアドバイスしてあげますか?
今回ご紹介することを実践していただくと、
生前整理の方法を身につけ、残された時間を前向きに生きるエネルギーを得る
ことができるでしょう。
「作業の手順をすべて『見える化」すること」
それでは具体的な方法を解説していきます。
一言でいうと「作業の手順をすべて『見える化」すること」です。
「物は思考の出口にある」というのが著者・大津さんの持論。
これはどういうことかと言いますと
思考とは頭の中のこと、物は皆さんの身の回りにある様々な物を意味します。
頭の中の状態と物が置かれている状態はイコールの関係にあるということです。
つまり、頭の中が片づいていないと、物も片付かない。
反対に頭の中がスッキリ片づいていると、物もスッキリと片づいていると言えるでしょう。
しかし、思うように片づけられないのが現実です。
特に生前整理は、思い出の物がたくさんある場合が多く、何から手を付けてよいのか迷ってしまいますよね。
スッキリと片づけるために、大津さんは全ての作業手順を『見える化』することを提案しています。
ここでは『見える化』する生前整理の方法について
ポイントを3つに絞ってみました!
・思い出の物を4種類に分類する
・思い出の写真を30枚だけピックアップする
・生前整理帳を作成する
ここからさらに詳しく、これらを一つ一つ解説していきます。
「思い出の物を4種類に分類する」
まずはじめに「思い出の物を4種類に分類する」について解説していきます。
普通の片づけの場合は、「いる」・「いらない」という2つの種類に分類することが基本です。
しかし生前整理の場合は、2分類では後で後悔してしまう可能性が高いのです。
そこで、大津さんは「いる」「迷い」「移動」「いらない」の
4つの種類に分類することをおすすめしています。
それぞれの内容をみていきましょう。
「いる」
今使っている物が該当します。ただし注意したいのは、「現在使っている物」と「まだ使える物」とは全く別物であるということ。
例えば、山のようにためこんだ未使用のタオルがあるとします。
これは使える物ですが、今後必ず使うとは言い切れませんよね。このような物は「いる」には分類しないようにしましょう。
「迷い」
思い出の物として残しておきたい物が該当します。
残しておきたいかどうか迷ったら、8秒待ちましょう。8秒経っても結論が出なければ、「いらない」に分類します。
8秒という時間は、大津さんが豊富な経験から割り出した「いる」・「いらない」を見極めるのに最適な時間です。
例えば中学に進学したとき、お父さんからもらった時計があるとしましょう。
今は使っていませんし、今後も使う予定はありません。でも、捨てるのは抵抗がありますよね。
このような物は「迷い」か次の「移動」に分類しましょう。
「移動」
いると判断した物の中で、今使っている物とは明確に分けて、思い出の物として残す物が該当します。
思い出箱を作り、その箱に物を移動しましょう。ここで注意したいポイントは箱の大きさ。本書ではミカン箱ひとつ分がおすすめということです。
これも大津さんの経験から導き出されたものですが、箱が小さくて後で後悔をした事例はないそうです。
残す物の上限を決めると取捨選択もスムーズに進むでしょう。
「いらない」
ほかの3分類のどれにも当てはまらない物が該当します。
その名のとおり、不要なものですので迷うことなく捨てましょう。
以上が4つの分類になります。
分類するときは、
ブルーシートなどを床に敷いて、4つのスペースに区切り、物を該当するグループの場所に置く。
これが著者のおすすめ方法です。
このように4分類に分ける作業を『見える化』することで、思い出の物もスムーズに片づけることができます。
しっかりと考えながら分類していくことで、後で後悔をせずに済むでしょう。
「思い出の写真を30枚だけピックアップする」
続いて「思い出の写真を30枚だけピックアップする」について解説していきます。
思い出の物の中でも、もっとも整理に苦労するのが写真です。
写真は思い出そのものであり、家族や友人などの大切な人たちが写っているからです。
そこで大津さんは、たくさんある写真の中から30枚だけ選んで、
「マイ・ベストショットアルバム」を作ることをおすすめしています。
多くの写真の中からもっとも素敵な写真を選び出すわけですが、
一度に30枚を選ぶことは難しいので、段階的に選んでいきましょう。
まずは100枚選び、次にその中から50枚まで絞り込みます。
そして、さらにその中から30枚をピックアップします。
このような段階を踏むと、30枚のベストショットを選ぶことは、それほど難しくなさそうですね。
大きくて重たいアルバムを、わざわざ取り出して見ることはめったにありません。
しかし、30枚のアルバムであれば、手に収まるほどコンパクト。
実際この方法を試された方の体験では、自分の身近に置き、よく写真を見ているそうです。
マイ・ベストショットアルバムの写真は選りすぐりの写真ばかりですので、
見るたびに幸せな気分に包まれるそうです。
ぜひ気になったら試してみてください。
「生前整理帳を作成する」
最後に「生前整理帳を作成する」について解説していきます。
生前整理帳はエンディングノートと似ていますが、少し違います。
エンディングノートは、死を前提に、死亡したときに備えて自分の意思を書き留めておくノートです。
一方で生前整理帳は、生きることを前提に、自分の人生を振り返って人生の棚卸しをするためのノートです。
人生の棚卸しとは、過去を振り返って、自分の人生はどうであったかを自分で確かめることです。
これまでの人生を振り返ると、きっと嫌やなことや辛いことがたくさんありましたよね。
でも、嬉しいことや楽しいこともあったのではないでしょうか。
幸せな日々の思い出は、心をほっこりとさせてくれますよね。
そうした過去の様々な思い出を、お子さんやお孫さんたちに話すように、
あるいは自分自身に語り聞かせるつもりで書き留めてみましょう。
そして過去の思い出だけではなく、次のようなことを自問自答して、
今のあなたの気持ちも書き出してみてください。
①何かやり残したことはないか
②元気なうちに行きたいと思っている旅行先はどこか
③大切な家族にぜひとも伝えたいメッセージは何か
④ご自分の葬儀についての希望は何か
実際に文字で書いてみると、あまり意識していなかった気持ちや願望がより鮮明になり、
残された時間をポジティブに生き抜くエネルギーがわいてきませんか?
そして、自分の望みをかなえるために、元気なうちに行動に移すことができるでしょう。
【まとめ】
では最後にこの動画の考え方をまとめて振り返っていきます!
まず「生前整理は手順を『見える化』し、思い出を厳選することが大事」ということ
そして「生前整理を行うと、残された時間を前向きに生きようというエネルギーが生まれる」ということでした。
著者の大津さんは、シングルマザーとして子育てをしながら、掃除・片づけ事業を立ち上げた女性起業家です。
本書は大津さん自身の現場経験から書かれた、明るく力のある提言に満ちています。
生前整理は死ぬための準備ではなく、人生のゴールに向けて残された時間を前向きに生きるための、様々な手立てを準備するものです。
普通の片づけではなく、長い歳月を経た人生の片づけですから、取捨選択も簡単ではないでしょう。
ぜひ今回取り上げた見える化する生前整理の方法、皆さんも試してみてくださいね。
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