「仏教の精神を取り入れて悩みを解決する考え方」
今回は「仏教の精神を取り入れて悩みを解決する考え方」というテーマについて、
大喜多健吾さん著「捨てる力 ブッダの問題解決入門」をもとに考察していきます。
この動画を見ることによって、煩悩や偏見、執着を手放して軽い心を取り戻す考え方を学ぶことができます。
突然ですが、お金や人間関係の悩みが絶えず頭の中をよぎってしまう。
過去や未来への苦しみや悩みをなくして、穏やかな心で日々を過ごしたい。
もしそんなお悩みを抱えた方がいたらあなたはなんとアドバイスしてあげますか?
今回ご紹介することを実践していただくと、
悩んでいる事柄への執着や偏見を捨てることで、良い縁を手にすることができるでしょう。
「仏教の”諸法実相(しょほうじっそう)”の考え方を取り入れること」
それでは具体的な方法を解説していきます。
一言でいうと「仏教の”諸法実相(しょほうじっそう)”の考え方を取り入れること」です。
仏教には「諸法実相(しょほうじっそう)」という言葉があります。
これは、この世の中で遭遇する出来事には全て存在理由があるということを意味します。
つまり、何か問題がおこり、前に壁が立ちはだかった時、
それはあなた自身が成長し、悟りに至るために必要なものとして現れたと考える、ということです。
問題に直面したとき、自分には壁を乗り越えるスキルも知識もないと思い込み、
多額のお金をつぎ込んでセミナーに行ったり、講演会に通ったりと必死で勉強する方もいるのではないでしょうか?
自ら学ぶことはもちろん大切ですが、持っていないものを獲得するのには手間も時間もかかります。
しかし、手放すことは気持ちさえあれば今すぐにでもできると著者は語ります。
こちらの動画では
本書で紹介されている、「悩みのもととなり自分を縛る価値観を手放す」という考え方についてフォーカスしていきます。
ここでは仏教の精神から「捨てる力」を取り入れる方法について
ポイントを3つに絞ってみました!
・安心立命(あんじんりつめい)
・青色青光(しょうしきしょうこう)
・前後際断(ぜんごさいだん)
ここからさらに詳しく、これらを一つ一つ解説していきます。
「安心立命(あんじんりつめい)」
まずはじめに「安心立命(あんじんりつめい)」について解説していきます。
仏教には、「安心立命(あんじんりつめい)」という言葉があります。
どのような時にも動揺せず、心を安らかにして天命に任せなさいという教えのことです。
どれほど注意を払っていても人間はミスをしますし、誰かに迷惑をかけてしまうこともあります。
厳重に注意していても避けられないようなトラブルも起こるものです。
そんな時、まずはあるがままを受け入れる練習をしましょう。
しかし、問題が発生したとき、天命に沿ってその身を任せなさいと言われても、
仏のように達観した境地にはなかなか至れないものですよね。
トラブルが起きた時、失敗をいつまでも引きずらず、あるがままを受け入れることで気持ちを切り替えましょう。
起きてしまったことは仕方がないので、潔くなることが大切です。
嫌な気持ちや悲しいことが起こったら、ネガティブな感情を捨てることに努めて、
自分が成長するための試練だと思い、前向きに腹をくくるのです。
自分の感情をコントロールすることは簡単ではありません。
しかしトラブルが発生した時、
その失敗からどんな学びがあるだろう?と自分にとってプラスになる事柄を探してみる。
まずはそのような訓練から始めてみてはいかがでしょうか。
「青色青光(しょうしきしょうこう)」
続いて「青色青光(しょうしきしょうこう)」について解説していきます。
仏教の仏説阿弥陀経(ぶっせつあみだきょう)という経典の中には、「青色青光(しょうしきしょうこう)」という言葉があります。
これは読んで字のごとく、青い色には青い光があるという意味です。
同様に
黄色黄光(おうしきおうこう)
赤色赤光(しゃくしきしゃっこう)
白色白光(びゃくしきびゃっこう)
という言葉も存在し、それぞれ黄色、赤色、白色について表しています。
これらは色とりどりのハスの花が美しく咲き光り輝き、その香りは気品高く清らかであるという、極楽浄土の様子を表して教えを説いています。
簡単に言うと、私たちは一人ひとりがそれぞれの色を持って光り輝いているということを意味しています。
他人と比較することをやめ、嫉妬や偏見の鎧を捨てることでお互いに相手を認め合って生きること、
それこそが自分らしく光り輝いて生きられる道であるという考え方ですね。
だれでも、物事や人間関係に対する好き嫌いの感情や、合う合わないといった感覚を持ってしまうものです。
このような感情や価値観のズレを受け止めた上で、相手を認めることが大切になってきます。
人はそれぞれの色の光を放ちながら生きていて、お互いの色を認めてこそみんなの命が輝きます。
そして多様性を認めることで、人間関係の悩みを手放せるのではないでしょうか。
他人と自分を無意識のうちに比較して、妬んだり落ち込んだりしてしまう思考癖がある方は、
まず「自分の色」だと思えるような自分の長所や特性に目を向けてみてください。
そして、自分の色を磨き、光らせる努力から始めましょう。
「前後際断(ぜんごさいだん)」
最後に「前後際断(ぜんごさいだん)」について解説していきます。
仏教の一派である禅には、「前後際断(ぜんごさいだん)」という言葉があります。
この言葉は、前際(過去)と後際(未来)は断ち切れているということを意味しています。
時間は一瞬一瞬が絶対的な存在であり、過去、現在、未来は本質的な意味で続いているものではなく、
それぞれが独立しているものだと考えます。
わかりやすく言うと、過去はどうあがいても変えられず、未来がどうなるか恐れても仕方がないので、
現在に最善を尽くすべきであることを強く訴えている考え方です。
あの時ああしておけばよかったと過去を後悔したり、
この先どうなるかわからないと未来に不安を抱いたりしてしまうのが人間ですが、
当然ながら、過去と未来はどう頑張ってもその場で変えることはできませんよね。
しかし、自分の考え方や行い次第で、過去の解釈を変えることはできます。
今を全力で生きることで、自分が願う未来に近づくこともできるのです。
幸運を引き寄せるためにも、自分の目の前にある課題に集中して取り組みましょう。
過去に犯した過ちを引きずっていたり、未来を悲観して臆病になっていたりしませんか?
このような過去や未来に対するネガティブな思考は今すぐに捨てて、
今やらなければならないことを明確にして、実践することが大切です。
そうすることで、過去が報われたり、未来が楽しみになったりします。
そして、自分を後悔や不安から救ってあげることができますよ。
【まとめ】
では最後にこの動画の考え方をまとめて振り返っていきます!
まず「あるがままの現状を受けいれて、お互いの色を認め合う」ということ
そして「過去や未来に固執せず、現在を精一杯生きる」ということでした。
私たちが重大な出来事として感じている後悔や不安は、
実は自分自身の頭の中で勝手に作り上げているストーリーなのかもしれません。
過去への後悔で心が痛む。未来が不安で仕方がない。
人間関係に迷い、自分を壁で覆ってしまう。
人はそれぞれの苦悩を抱えながら生きています。
また、人はコントロールできないものに対して、大きな不安を抱えます。
だからこそ、過去や未来を深く考えるほど、不安や後悔が大きく膨らんでしまうのではないでしょうか。
現在の時間の使い方というのは、自分の力で変えることができます。
苦悩が入り込む隙間がないほど、今できることに集中して行動してみましょう。