片付け

「大人のADHD」のための片づけ力

ADHDの方も、実は片づける力を持っている

みなさん、ADHDという言葉をご存知でしょうか。
ADHDとは「注意欠如・多動性障害」という発達障害のことです。
片づけが苦手な方の中には、このADHDにあたる方がいます。

ADHDとは

なくしモノや忘れモノが多く、人間関係にも影響してしまうような場合もあり、生活に支障をきたすほどのレベルの方も。
そのため、自分を「ダメ人間」だと思い込んでしまう人も少なくありません。

ですがADHDの方が片づけが出来ないかと言われれば、決してそんなことはありません。
苦手だと思い込んでいても、やれば出来るのです。
ADHDの方も、実は片づける力を持っている。そう書いているのが本書、「「大人のADHD」のための片づけ力」なのです。

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監修をされた司馬 理英子さんは、司馬クリニックの院長であり、医学博士でもあります。
岡山大学医学部を卒業、そして同大学大学院も卒業した後渡米をされ、ADHDについての研究をされました。

帰国と同時に、日本で初めて本格的にADHDを紹介する著書を出版されるなど、ADHD研究のスペシャリストです。
医師である司馬さんが監修された本書、さっそく学んでいきましょう。

「不注意」「衝動性」「多動性」

冒頭、司馬さんは「本書は一般的な片づけ本とは少々違います」としています。
さらに、「本書が目指すのはおしゃれできれいな部屋ではありません」とも。

これはすなわち、ADHDでお片づけにお困りの方に向け、機能的な部屋作りをしていこうということです。
完璧ではなくていい。探し物にあくせくしたり、片づいていないことで嫌な気持ちにならない程度の仕上がりを目指せばいい。
それが司馬さんの伝えたいことなのです。

本書を詳しく見ていく前に、もう少しだけADHDについてについて学んでおきましょう。
ADHDには「不注意」「衝動性」「多動性」という3つの特性があり、人によっていろいろなタイプに分かれます。

ADHDの3つの特性

不注意・・・すぐに気が散り、集中力が続かない。何をどこに置いたかを忘れたり、期日までに出来なかったりする。
片づけにおいては、やらなくてはと思っていても、先送りし、とりかかれない。

衝動性・・・思いついたらすぐに行動しないと気がすまない。衝動買いが多く、モノが増えやすい。
片づけにおいては、決められた手順ややりかたにしたがって進められない。

多動性・・・じっとしていられず、落ち着きがない。あれもこれもという想いが溢れ、気持ちが先走ってしまう。
片づけにおいては、ほかの事に注意がいってしまうため、気が散ってしまう。

このような特徴を持った、ADHDの方へ向けた本書、大きく分けて5つの構成となります。

本書を大きく分けた5つの構成

①片づけ力はあなたの中にある
②2つの鉄則
③アイテム別~散らかっているモノを集める
④部屋別~誰のモノかをはっきりさせる
⑤職場~ごほうびシステム

まずは、片づけ力はあなたの中にある、とはどういうことか。
ADHDの方は片づけが苦手、ですが、決してやれないわけではないのです。
理由と対策さえわかれば、片づけられます。

片付けが苦手な理由

片付けが苦手な理由

必要性が感じられない。

必要性を感じられない

これは、散らかっているのはわかっていても、暮らしていけるし命には関わらないと、必要性から目を背けてしまうということ。
実は片づいていないことを誰よりわかっているのは、片づけられない自分です。
苦手だからと諦めず、その必要性を認め、片づけないと困ること、するといいことを考えましょう。

対策A・・・散らかっていると困ることを考える。
たとえば、ものをなくす、家族に怒られる、友達を家に呼べない、スペースを取られる、イライラするなど。

対策B・・・片づけるといいことを考える。
たとえば、家族が喜ぶ、気持ちがいい、モノが見つかる、スペースができる、自身がつくなど。

めんどうなので先送りしてしまう

面倒なので先送りしてしまう

やらなければとわかっていても、やる気スイッチが入らず先送りしてしまうと、さらにやる気がなくなってしまいます。
その結果、時間が足りなくなり失敗し、この経験が心の壁となりさらにやる気を阻むことになり、悪循環に陥ってしまいます。

対策・・・すぐに動き出すことで、やる気スイッチを入れる。
友人を家に呼んだ状況をイメージしたり、きれいになった部屋をイメージすることで、片づけを義務とは思わないようにする。

すぐに気が散って、別のことを始めてしまう

気が散って別のことを始めてしまう

やる気を出して片づけを始めても、日常業務や単純作業ではほかの事に気を奪われ、集中力を保てません。

つまらないと思うことほど飽きっぽく、また忘れやすくもあり、周囲の音や匂い、光などの刺激に気を取られやすいのが原因です。

対策・・・片づけを短時間にして、1アイテムに絞るなど、集中するための工夫をする
たとえば、片づけをする時間を1回15分と決めて、休日にそれを3回。疲れていなくても必ず間に10分間の休憩を入れるなど。

どこから手をつけたらいいかわからない。

どこから手おつけていいかわからない

散乱した服、洗っていない食器など、情報が一気に入ってきてしまい、優先順位が決めれず焦るだけで動き出せないのです。
同時に多くのことを進めるマルチタスクは、最も苦手とすることでもあります。

対策・・・片づけの順番をはっきりさせる
どこから片づけるのか、あらかじめ大まかな順番を決めておきます。
好きなモノや目先のモノに注意が向いてしまう特性をふまえ、目立つモノから始めましょう。

これらを踏まえ、自分にあった理由と対策を探していけば、きっと片づけも出来るはずです。
片づけ力はあなたの中にあるのです。

「減らすこと」と「定位置を守ること」

次は、2つの鉄則についてです。
この2つの鉄則と言うのは「減らすこと」と「定位置を守ること」です。

片付けする上で守りたい2つの鉄則

部屋が散らかっている大きな原因として、収納スペースに対してモノの量が多すぎることがあげられます。
なぜモノを減らせないかというと、
「いつか使う」「もったいない」「思い出の品だから」「めんどう」などの理由から捨てることが出来ないから。

ではどうのようにして減らしていくのか。
本書ではADHDの特性から「いる・いらない」ではなく、「使える・使えない」でもない、
「使う・使わない」という考え方を推奨しています。

どうやったら減らせるの?

使えても好みが合わなければ結局使いません。
モノを捨てることに罪悪感を持たず、快適な部屋で過ごすことの方が大事だと思うようにしましょう。

そして、モノが減らせたら、使った後必ず元の場所に戻すことを心がけましょう。
ADHDの方は目先のことで頭がいっぱいになり、「とりあえずここに置いておこう」と使ったままにしてしまう傾向があります。
「使ったら元に戻す」ことを徹底しましょう。

アイテム別~散らかっているモノを集める

次は、アイテム別~散らかっているモノを集める、について。
ここでは、具体的なアイテムごとの片づけ方法を学ぶことが出来ますが、ぜひ本書で確認してもらればと思います。

大まかなやり方だけご紹介しておくと、大事なのは1アイテムずつ、まず集めるということ。
そして山ができたら、「使う・使わない」で分け、さらに用途でや種類で分け、定位置にしまいます。
これを食品や飲み物、食器や衣類などで行っていけばいいわけです。

ここからは、部屋別~誰のモノかをはっきりさせる、について。
こちらも具体的な部屋別の片づけ方法はぜひ本書に目を通してほしいのですが、どの場所でもいえる基本事項として
床にモノを置かないということがあげられます。

脱いだ服や化粧品、読みかけの雑誌など、床に置いていませんか?
床が見えないと「足の踏み場もない」という印象になり、さらにやる気が出なくなる上、
つまずいたりケガをする原因にもなりかねます。
まずは床にあるモノを拾うことから始めましょう。

職場~ごほうびシステム

最後は、職場~ごほうびシステム、について。
職場で片づけが出来ないと、仕事以外の面で評価が下がりかねません。

まずはデスクの上から片づけましょう。
減らす、整理、維持の順番で、1週間や1ヶ月と期間を決めて維持することを心がけましょう。
それが出来たら、自分を褒める。これが大事です。

維持することには毎日の「やる気」が必要ですが、これがADHDの方の弱いところ。
自分への励ましが不可欠なわけです。
不要な私物を大量に持ち込まないようにすることも重要です。

研究結果

さてここからは、研究結果についての発表です。
今回のお片付けの第一歩、それは、、、

まとめ

毎日使うモノの定位置を決めること。

実はこれ、本書でも紹介されていることなのですが、簡単かつ重要なので今すぐにでもやってみましょう。
鍵やスマホ、財布などは毎日必ずといっていいほど使用するモノたちです。

これらをそれこそ毎日のように探すのは、さすがに避けたいですよね。
それならいつも戻す場所、定位置決めればいいのです。

一例として、カゴやケースのようなモノを一つ用意します。
それをいつも目にする場所、リビングやダイニングのテーブルの上などに置き、その中に帰ってきたら必ず入れる。

何かで使ったときも、使い終わったら必ず入れる。
スマホの充電も出来るなら、その中で行うことが望ましいでしょう。そうすれば探すことはなくなります。

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