【片づけられないのは脳のせいだった!】片づけ脳の作り方教えます
今回は脳の話をします。
と言うと難しそうだと敬遠されるかもしれませんが、実は脳と片づけが切っても切り離せない関係だとしたらどうでしょうか。
そしてこの脳が他の体の部位と違い、死ぬまで成長し続ける、なんて聞いたら少し興味が湧いてきませんか?
片づけができないことに悩まされている方は、決して少なくありません。
やる気が起きない、やろうと思っても時間がなくてできない、 子供が全然片づけてくれない。
などなど、人それぞれ様々な理由があると思いますが、それらがすべて脳のせいだとしたら。
そして脳さえ鍛えれば、片づけられるようになるのだとしたら。
そんな、脳と片づけの関係について、さらには片づけられる脳にするためのトレーニング方法について、詳しく教えてくれているのが本書、片づけ脳 部屋も頭もスッキリする!なんです。
著者の加藤俊徳さんは脳内科の医師
著者の加藤俊徳さんは脳内科の医師であり、株式会社「脳の学校」の代表取締役でもあります。
世界700ヶ国以上の施設で使われる脳活動計測「fNIRS(エフニルス)」法を発見。
さらに脳を自分で成長させるために必要な概念「脳番地」を発案し、薬だけに頼らない脳トレの処方を行うなど、脳医学会のパイオニアと呼べる方なのです。
そんな加藤俊徳さんの書かれた本書、さっそくご紹介していきます。
まず冒頭、先ほども言いましたが、「片づけられないのは脳のせい」とあります。
そして「片づけ脳」に変えれば、おのずと片づけができるようになる、とも。
これまで自分の性格のせいや、家族のせいにしてた方には打開策になりそうですよね。
日々の脳の使い方を変えて、脳の弱い部分を鍛える、そうすれば誰でも「片づけ脳」になる、そう本書では教えてくれています。
大きく分けて3つの構成
さて、本書は大きく分けて3つの構成となっています。
1、片づけられないのは脳のせい
2、「片づけられない脳」を鍛える脳番地トレーニング
3、脳が「片づけを習慣化」できるコツ
片づけられないのは脳のせい
まず、片づけられないのが脳のせいとはどういうことなのか。
最初に脳の話をすると、私達の感情や思考、行動などあらゆることが、脳の働きに委ねられています。
そしてその神経細胞には様々な役割が与えられ、同じような働きをする細胞は集団を作ります。
その集団の基地のようなところ、それを著者は「脳番地」という概念で表現しています。
脳番地トレーニング
この脳番地を機能別にすると8つの系統に分かれます。
・視覚系脳番地
・理解系脳番地
・運動系脳番地
・思考系脳番地
・記憶系脳番地
・感情系脳番地
・聴覚系脳番地
・伝達系脳番地
これらの特徴は本書で確認してほしいんですが、ひとつ言えることとしては、人によってどこが強いか弱いかなどが様々で、自分の脳のクセを見極めることが、片づけ脳になるための1歩だと言うこと。
例えば、
やろうと思ってもなかなかスイッチが入らない人は、運動系、思考系、伝達系が弱い
途中までやったがなかなか進まない人は視覚系、理解系、聴覚系が弱い
片づけたけどすぐに元に戻ってしまう人は、記憶系や感情系が弱い
これなら自分がどの系統に弱いのか、よく分かりますよね。
次の項目ではその脳番地ひとつひとつの鍛え方、トレーニング方法を詳しく紹介してくれています。
この動画内ですべてをお伝えすることは出来ませんが、ひとつだけご紹介すると
視覚系脳番地が衰えている人の特徴として
「目の前のものを探してしまう」
「落ちてるゴミに気づかない」
「散らかっていても気にならない」
などがあげられます。
これはすなわち、片づけにおいても、どこが片づいていないのかを捉えきれていないということです。
原因はスマホ?
この原因としてあげられるのが、スマホです。
スマホを長時間連続で使用していると、眼球が動かなくなり、視覚系脳番地にダメージを与えてしまいます。
そうすると普段でも視界に入るのがスマホ程度の小さい画面だけになってしまう。
さらに問題なのはそうなっていることに当人が気づいていないことなんです。
つまりは知らず知らずのうちに片づけが出来ない脳になってしまうわけですね。
それでは視覚系脳番地のトレーニングには何が有効なのか。
本書ではトレーニング方法を7つ紹介してくれています。
7つのトレーニング方法
1 風景の写真を撮る
2 電車の中ではスマホを見ずに窓の外を眺める
3 季節の果物狩りに行く
4 ボール投げをする
5 ふだんから相手の表情をよく見る
6 ほうきで掃除する
7 漫画本や旅行ガイドを速読する
なぜこれらが有効なのか、詳細は本書で確認していただきたいのですが、どれも決して難しいことではないですよね。
意外にも日々の暮らしの中に、片づけ脳に近づけるヒントがあるということです。
その他の脳番地に関しても、実に簡単に出来そうなトレーニング方法を紹介してくれています。
ものすごく具体的な方法がいくつも記されているので、片づけが出来ない人にはまさに必読書と呼べるでしょう。
片づけの習慣化
さて、ここからは片づけの習慣化についてです。
片づけ脳になるために、そして維持するために必要なことは2つだと書かれています。
脳に良くない習慣を見直すこと
これは睡眠不足やスマホの見すぎ、運動不足などがあげられます。
気軽に片づけを行う仕組みを取り入れること
ここでは早寝早起きをして、朝片づけをすることが、すすめられています。
最近では朝活なんていうフレーズが流行っていますが、片付けにも有効なんですね。
これは朝にスッキリした状態を作り出すと、あらゆる物事がうまくいくためとのこと。
さらに朝昼晩で片づけのレベルを変える、1週間の片づけをメニュー化してみる、など。
これらを少しずつ習慣化して、あなたも片づけ脳を手に入れましょう。
以上、「片づけ脳 部屋も頭もスッキリする!」のご紹介でした。
研究結果
ここからは、研究結果についての発表です。
今回は片づけ脳に近づくことを目的とさせていただくので、片づけ方法ではありません。
研究結果、それは、、、
スマホを見る時間を減らし、景色などを眺める時間を作ること!
電車通勤の方なら一番簡単なのは、毎日の通勤時ですね。
いつもならスマホを見ているこの時間に、少しでも窓の外を眺めてみましょう。
歩いてるときなら車の色や形などに注目するのもいいですね。でも余所見のしすぎには注意が必要です。
家の中だとしたら、普段見てる外の景色を改めて眺めてみて、草木の表情や子どもたちの動きに注目するのもいいでしょう。
スマホから少し離れることで視野を広げ、日常の中で見えていなかったものを見るようにする。
そうすることで、部屋の中の片づけポイントも見えるようになってくるかもしれません。
これまでとは少し意識を変えるだけで、日常にも変化があらわれるもの。
本書で紹介されているトレーニングも決して難しいことではなく、普段の意識、行動に基づいたものばかりです。
何もやらなければこれまで同様、片づけられない脳のままです。
最後に、本書では片づけをすることによるメリットも紹介してくれています。
若返る、コミュニケーション力が上がる、時間が生まれる、お金が貯まる、などなど。
片づけが出来るといいことばかりですが、本書の著者、加藤さんも最初は片づけられない脳だったそうです。
どうしたら著者のような片づけ脳になれるのか、やはり面倒くさがらずに動くこと。
脳を成長させるんだという強い意志を持つことが重要ということです。