「我慢を重ね、不満を抱く生活とおさらばする」
今回は「我慢を重ね、不満を抱く生活とおさらばする」というテーマについて、
やましたひでこさん著「断捨離したいナンバーワン、それは夫です」をもとに考察していきます。
この動画を見ることによって、自由と自立のある夫婦生活の作り方について学ぶことができます。
突然ですが、いつの間にか夫婦関係の中で被害者と加害者の立場になってしまっている。
もしそんなお悩みを抱えた方がいたらあなたはなんとアドバイスしてあげますか?
今回ご紹介することを実践していただくと、
不満と我慢を重ねる人間関係から抜け出していくことができるでしょう。
「まず自分自身が変わること」
それでは具体的な方法を解説していきます。
一言でいうと「まず自分自身が変わること」です。
本書の著者は、「断捨離」という概念を世の中に定着させたやましたひでこさん。
断捨離に関する講演会も数々開催してきたやましたさんですが、本書の中で、ある講演会でのエピソードを紹介されています。
それは話を終えて「何か、ご質問はありませんか?」と聴衆にマイクを向けた時のこと。
ある70代くらいのご婦人から、こんな回答があったのだそうです。
「私、何でもかんでもいらなくなったらすぐ捨てるから、いつも清々しいです。
でも、今一番捨てたいのは、夫!」
あまりにあっけらかんとすごいことをいうご婦人の姿に、会場は爆笑の渦となったのだとか!
このご婦人の隣にはご主人も同席されていて、
旦那さん自身も「いつもはっきりと言う妻ですから!」
と明るく話すご夫婦の姿に、著者のやましたさんは敬服さえ覚えたと語っています。
また一方で、このご夫婦の姿を見て、これまで出会った人間関係の中から
「言いたいことを本人へ直接伝えられず、不満を溜め込んでいる夫婦の姿」を回顧したのだと言います。
このことについて著者は「本音の断捨離は一番苦手で勇気がいること」であり
「私たちは本音を言うことに対して、一番怖がるように教育されている」と語っています。
「一番断捨離したいものが夫」とは何とも衝撃的なタイトルですよね。
あなたが本音を溜め込むのをやめて、自分自身が変化すること。
するとパートナーと分かち合い、自分らしく生きられるようになる。
本書はそんなエールを受け取れる1冊となっています。
ここではパートナーと分かち合う断捨離について
ポイントを3つに絞ってみました!
・相手をコントロールしたい心を手放す
・部屋にも夫婦関係にも、換気を。
・断捨離で「間」を作る
ここからさらに詳しく、これらを一つ一つ解説していきます。
「相手をコントロールしたい心を手放す」
まずはじめに「相手をコントロールしたい心を手放す」について解説していきます。
断捨離を紹介しながら色々な家と夫婦関係を見てきた著者のやましたさん。
やましたさんは特に「他人のものというのは自分のもの以上に邪魔に感じる」こと、
とくに一緒の空間に住む夫婦関係については、
「旦那さんのものが家の混沌を生み出してる、そう思い込む奥さんは多いこと」も指摘しています。
例えばやましたさんが頻繁に受ける質問のなかには
「夫に片付けさせるには、どうしたらいいですか?」
「夫にモノを捨てさせるには、どうしたらいいですか?」
というものがあるそうです。
皆さんも心当たりはありませんか?
しかしこれに対してやましたさんは
「問題は夫の片付け下手、溜め込み癖以上に、この妻の態度にある」ことを主張しています。
なぜなら、そのような質問が出てくる奥さんは、旦那さんをコントロールしようしていることに気が付いていないのです。
配偶者は使役動物ではない、とやましたさんは述べています。
なるほど、こうして指摘されると、その通りと理解される方が大半なのではないでしょうか?
逆に今回の例で受け身だった旦那さんの立場で考えるなら
コントロールされていると実感するよりも、
「僕は、あなたに受け入れられている」と実感できた時、そこが自分の居場所となるのです。
自分の居場所だと感じたからこそ、その場所を更に快適にしようと能動的に動けるようになるのではないでしょうか。
相手を尊重する発想へまずシフトすることが大事だと言えます。
「部屋にも夫婦関係にも、換気を。」
続いて「部屋にも夫婦関係にも、換気を。」について解説していきます。
本書の内容のうち、パートナーと分かちあうためにおすすめしたいのは「換気」の提案です。
パートナーや夫婦関係の換気について、やましたさんは
「家の家事や家自体の維持を怠った時点で家は荒れていく」こと
そして「夫婦の関係も新鮮な空気の入れ替えが必要」ということを主張されています。
部屋の換気と同じように、夫婦の間にもライフスタイルに応じて新しい風を通してあげることが、
良い夫婦関係を保つために欠かせないのです。
「本気で問題と向き合ったり、夫婦の距離感を見つめ直そうと行動する姿勢」が最も重要なのでは無いでしょうか。
「厄介だ、大変だ、面倒だ」と相手にきちんと向き合おうとしないのは、
忍耐でも我慢でもなく「怠慢です」と、やましたさんは、厳しい言葉を選んでいます。
この問題は夫婦関係に限らず、あらゆる人間関係にも当てはめることができるでしょう。
特に大事にしたい人間関係について
勇気を出して向き合うか、怠慢で見て見ぬ振りをするのか。
「換気」を行なって変化を起こせるというのは、自分の行動次第ということになりますね。
「断捨離で「間」を作る」
最後に「断捨離で「間」を作る」について解説していきます。
ここまでパートナーと分かち合うためにできることとして、
心のコントロールや本音でぶつかるなど取り上げてきましたが、
最後はものの断捨離によって人間関係が見直せる方法をご紹介します。
これまでお片付け研究室の他の動画でも、やましたさんの断捨離術について触れてきましたが、
やましたさんは断捨離をすることで一緒の空間に住む夫婦関係にも見直しができることを主張されています。
空間の断捨離と夫婦関係について本書では次のように述べられています。
(以下、引用)
断捨離とは、間の創出。
その積み重ねが、やがて時間の間となり、言葉の間となり、ふれあいの間となり、人間関係にその時その場に最適な間を持たせることになるのです。
(引用、以上)
断捨離とは、モノに思考を支配された状態から脱却し、自分の価値観軸で取捨選択を図る行動です。
ここに間を持たせる、間を置く、と自分が作りあげたい空間を選び、実際作っていく作業です。
まずは「環境づくり」から。
住空間に間を取り戻していこうとするのが、断捨離なのです。
自分たち夫婦が住まいとする家という空間とモノとの間。
ものを詰め込みすぎて「間」を失っていないだろうか。
モノを選んで間を作ると、どんな気持ちになるだろうか。
冒頭に登場したなんでも話せるご夫婦のような人間関係を形成するために、
断捨離を通して空間の間を作るということ、ぜひ参考にしてみてください。
【まとめ】
では最後にこの動画の考え方をまとめて振り返っていきます!
まず「”片付けをさせたい”と思ったらそれは相手をコントロールしているかもしれない」ということ
そして「パートナーとの空気の入れ替えのために相手と本気で向き合う」ということでした。
一緒に連れ添って生活している相手だからこそ
「ああして欲しい」「こうしてくれると思ったのに」と期待してしまう心は、誰しもに芽生えるもの。
その不満を抱きながら見て見ぬ振りをしているあいだに、
「不満に耐えている」と勝手な被害者意識まで芽生えてしまうから、人間関係とは厄介なものです。
しかし複雑に思う人間関係も、悩みのタネは自分の心が作り出している。
そのように客観的に気付かせてくれる1冊でした。