「片付けをマストにしない、アイデアを生み出す環境づくり」
今回は「片付けをマストにしない、アイデアを生み出す環境づくり」というテーマについて、
中山マコトさん著「整理整頓をしない人ほど、うまくいく。」をもとに考察していきます。
この動画を見ることによって、片づけをマストにせずともできる、自分が居心地良い環境づくりについて学ぶことができます。
突然ですが、「片付けが大切という風潮があるけれど、殺風景な部屋は居心地が悪い……」
もしそんなお悩みを抱えた方がいたらあなたはなんとアドバイスしてあげますか?
今回ご紹介することを実践していただくと、
世間の片付けしなきゃ!という型にとらわれない思考を学び作業しやすい環境づくりに活かすことができるでしょう。
「”良い”と思う環境を自分の価値観で考えること」
それでは具体的な方法を解説していきます。
一言でいうと「”良い”と思う環境を自分の価値観で考えること」です。
片付けブームの昨今でよく言われるのは、
「片付けが大事」「整理整頓しましょう」「断捨離が良いこと」。
これはお片付け研究室でも大半お伝えしてきていますね。
そんな片付けブームのなかでもちょっと待った!と異言を申すのが
本書『整理整頓をしない人ほどうまくいく』です。
本書で問いかけられるのは
整理整頓の行き届いた空間が快適であると、誰が決めたのでしょうか?ということ。
実際、整理整頓された空間よりも、散らかった部屋の方が仕事の捗る人もいるのです。
ビジネス作家・コピーライティングの分野など幅広く活躍される
著者中山マコトさんは自身のことを「秩序恐怖症である」と述べています。
今回はそんな著者だから言える、整理整頓をしなくても成功する環境づくりについてご紹介します。
ここでは整理整頓をせずとも”良い”と思う環境づくりについて
ポイントを3つに絞ってみました!
・好きなものに囲まれる環境を整えよう
・仕事環境の固定費は極限まで抑えるべし!
・自己管理は欠かさない!
ここからさらに詳しく、これらを一つ一つ解説していきます。
「好きなものに囲まれる環境を整えよう」
まずはじめに「好きなものに囲まれる環境を整えよう」について解説していきます。
暮らしに関する多くの書籍では「片付け・整理整頓」が良いこととして推奨されています。
しかし、このようなルールは誰が決めたことでしょうか?
著者は自分のことを「秩序恐怖症である」と認識していて、片付き過ぎた部屋は居心地が悪いと言います。
このようなタイプにとっては、あちこちにカメラ、ミニカー、小説、文房具、ポスターなどランダムなアイテムが散乱している状態がベストな環境。
集中力が増して良いアイデアが生まれるのだそうです。
それは、大好きなものに囲まれている時は、眺めているだけで脳が活性化するからというもの。
裏を返せば、「どうでも良いものが気づけば散乱している」という状態は、
脳の思考力や集中力を奪うとも言えるのではないでしょうか。
仕事の捗る部屋づくりにおいて、ものを整理整頓することは第一歩ですが、
何もないことが誰しもにとって最も良い答えではない、ということがわかる例ですね。
大切なのは、「大好きなものに囲まれていること」です。
気づいたら散らかってしまっていた!ではなく、選んで飾るお気に入りのアイテムで揃えて、気持ちを高めてくれるような部屋づくりを目指しましょう。
「仕事環境の固定費は極限まで抑えるべし!」
続いて「仕事環境の固定費は極限まで抑えるべし!」について解説していきます。
本書はビジネスマンや経営者の方に向けて書かれた本です。
著者は「ビジネスで成功を目指す人というのは
必ずしも専用のオフィス空間を持たない」という風に提唱しています。
ここでは、本書で取り上げられている
仕事環境として専用のオフィス空間をもつ必要性が低い理由についてご紹介していきます。
大半の経営者の方は自分が集中して作業できる環境をまず整えるということで、オフィスを所有するものでしょう。
しかしオフィスを所有するには、家賃、水道光熱費、通信費など月々の固定費が必要となります。
月々の決まった固定費がかさむほど、
経営者としては売り上げをもっと伸ばさなければ固定費が払えなくなる。
むしろ支出を抑えていくのが賢明だろうか、だとすれば経費をどうやって削るべきだろう、
と会社を運営するにあたっての心理的プレッシャーは高まります。
本書が問いかけているのは
その専用オフィスは本当に必要なのでしょうか?シェアオフィスでは不十分ですか?ということ。
専用のオフィスを所有するのが当たり前、
所有している空間を居心地の良い作業場所にするのだ。
という固定概念からはこの際いったん外れて、
そもそも他人とシェアできるオフィスはないだろうか、と思考を切り替えてみるのは新しい発見が生まれるかもしれません。
もし少しでも可能だと見えてきたなら、例えば一日一定時間だけ、近所の作業スペースをレンタルできないか調べてみるのもいいでしょう。
十分に考慮した上で、所有せずとも居心地よく作業できる環境を探してみましょう。
「自己管理は欠かさない!」
最後に「自己管理は欠かさない!」について解説していきます。
冒頭では、片付けや整理整頓が誰しもにとって必須ではない理由についてご紹介しました。
ランダムにお気に入りのアイテムが散らかった空間の方が、
「集中力が高まる」「好きなものに囲まれて気分が上がる」というタイプの方もいるためです。
しかし、ここで片付けないことを肯定したからと言っても、
自己管理の全てが怠惰でも良い、という訳ではありません。
著者も本書の中で「自己管理のできないタイプは必ず破綻する」と述べています。
お酒の飲み方も、時間管理も、人間関係の信頼を築く上で自己管理は必要です。
散らかった部屋が好き。
では部屋以外の例えば人間関係・金銭面・時間について散らかっている、
なんだったら散らかったまま放置してある。そんな人がいたとしましょう。
散らかった部屋に関しては自分が住みやすい空間だから自然とそうなってしまったということで、
他人に迷惑をかけなければ許されるかもしれません。
しかし人間関係が散らかっている、お金・時間もだらしなく散らかっているというのは他人に迷惑をかける場合もあるので、決して良いとは言えないのです。
一概には言えませんが、部屋が散らかっていると、その他の生活スタイルまで粗雑になる可能性を高めることがあります。
整理整頓しない部分と、綺麗に整える部分。
仕事やライフスタイルにおいて、自分で線引きをして管理できる姿勢を保ちましょう。
【まとめ】
では最後にこの動画の考え方をまとめて振り返っていきます!
まず「好きなものに囲まれた空間は時に集中できる環境にもなる。ただし環境に惑わされず自己管理はしっかり行おう」ということ
そして「整理整頓の機会をなくすという意味でも時にはシェアオフィスを借りる方法もある」ということでした。
いつものお片付け研究室とは逆説的な本書でしたが、
皆がみな、片付いている空間で落ち着いて作業できるのか、といえば決してそうではない。ということを学びました。
むしろ環境が殺風景すぎることに落ち着かないとすれば、
そこに好きなものが一つでもあると人は集中できるのです。
散らかっていようがいまいが
好きなものに囲まれた環境が落ち着くという意味では誰しも当てはまることだと思いますので、
ぜひ集中できる環境づくりにお役に立てれば幸いです。