「靴の片付けから整理方法を学ぶ」
今回は「靴の片付けから整理方法を学ぶ」というテーマについて、
井田典子さん著「片付けられない人はまずは玄関の靴を数えましょう」をもとに考察していきます。
この動画を見ることによって、靴の片づけ方から家じゅうのどこの整理整頓にも通じる片付け方法を学ぶことができます。
突然ですが、家じゅうゴチャゴチャ。収納が足りないのか?リフォームをした方がいいのか?
どう手を付けていいか分からない。
もしそんなお悩みを抱えた方がいたらあなたはなんとアドバイスしてあげますか?
今回ご紹介することを実践していただくと、
片付け方の基本を知り、今の家を変えることなく整理していくことができるでしょう。
それでは具体的な方法を解説していきます。
「出す・分ける・減らす・しまう」
一言でいうと「出す・分ける・減らす・しまう」です。
著者の井田さんは現在、整理収納アドバイザーとして活躍されています。
片付けについては次の4つの基本ステップを用います。
1.出す
2.分ける
3.減らす
4.しまう
この整理法は家中のどの場所にも生かすことができます。
お片付け研究室でも何度か取り上げてきた方法ではありますが、
本書では一番手軽に始めやすい「玄関の靴の整理」に例えて、こちらの方法が紹介されています。
ここでは井田さん流4ステップ整理術について
ポイントを3つに絞ってみました!
・物の数を明確に数値化する
・減らす基準は数値と収納スペース
・キン・コン・カンで場所決め
ここからさらに詳しく、これらを一つ一つ解説していきます。
「物の数を明確に数値化する」
まずはじめに「物の数を明確に数値化する」について解説していきます。
出す・分ける・減らす・しまうの基本ステップのなかで、
ここでははじめの2つのステップ「出す」「分ける」について詳しくみていきましょう。
「出す」
つまり”あらゆる場所に収納されているものをすべて一か所に集めて、数える”というところまでが「出す」のステップになります。
本書のタイトルは「片付けられない人はまずは玄関の靴を数えましょう」です。
まさにタイトルの通りで、物の整理を始めるのが先ではなく、
今現在、自分がどのくらい物を持っているのか数えるということがスタート地点になります。
ここでは井田さん流の靴の整理の例を見ていきましょう。
玄関の靴を「出す」となれば、
・玄関先に並んでいる靴
・季節ものの靴
・冠婚葬祭用の靴
・箱に入った靴
靴に該当するものをすべて出して並べ、数を数える、これだけです。
漠然と「たくさんあるなー」ではなく、「パンプスは3足ある」「スニーカーは5足ある」と数を明確にする。
すると自分自身に具体的な物の多さを意識づけるきっかけになります。
「分ける」
靴を数え終わった後は、種類や目的、使用する人別に分けます。
一度すべてのものと向き合ってみるとこんなものを持っていたんだ、
似たようなものがたくさんあるなどの発見が生まれます。
このときの感情が後に選別するときの大きなヒントになるでしょう。
「減らす基準は数値と収納スペース」
続いて「減らす基準は数値と収納スペース」について解説していきます。
ここでは出す・分ける・減らす・しまうの基本ステップのなかで、「減らす」について取り上げます。
「減らす」時にたいていの人が悩むのは「いつ、物を手放すのか」というタイミングの判断基準でしょう。
本書では「減らす」ヒントとして主に2つの基準を提唱しています。
・数値化
・収納スペース
それではそれぞれ見ていきましょう。
「数値化」
たとえば、靴は一種類2足まで、合計8足までといった具合に上限を決めます。
数値を決めることは一見窮屈に感じますが、むしろ余計な迷いをせずに済むのでおすすめです。
生活は人それぞれなので、家族の状況や仕事によって必要な数は変わってきます。
家族で暮らしている家ならば、個人で自分の所有するものの数を決めるようにしましょう。
「収納スペース」
「収納スペースが少ない」という悩みは尽きないですね。
物が収まりきらないから収納家具を追加しよう、と考える方もいるでしょう。
ですが、井田さんはやたらと収納を増やすべきでないと主張しています。
収納を増やせば一時的に収まりますが、中身を厳選しない限り、再び同じ状況になってしまうのです。
まずは備え付けの押し入れ・クローゼットを活用することから始めましょう。
もともと住居には最低限約10%の収納スペースが設置されているので、収納は決して少なくないといいます。
ここで井田さん流の靴の例を見ていきましょう。
例えば次のようなものが靴箱に入れっぱなしになっていませんか?
・素敵だけど歩きづらい靴
・若い頃よく履いていたけれど今は履いていない靴
靴は飾るものではなく履くものです。
取っておきたい靴は厳選し、箱から出すなどコンパクトにする。そのように井田さんはおすすめしています。
このようにどの量までに絞ればいいかを決めることができれば「減らす」量も決まってきます。
井田さんは片付けの依頼を受けて、リフォームや収納用品の買い足しを一度もしたことがないそうです。
収納がもっとあれば片付く、という考えは一度捨てましょう。
「キン・コン・カンで場所決め」
最後に「キン・コン・カンで場所決め」について解説していきます。
出す・分ける・減らす・しまうの基本ステップについて、
ここでは「しまう」の最終ステップについて取り上げます。
「しまう」で必要となるのは「物の置き場所を決める」ことです。
ここで井田さん流の物の置き場所の決め方についてご紹介します。
キーワードは「キン・コン・カン」、
具体的には次のようなルールを取り入れることだといいます。
キン→「使う場所の近くに」の「キン」
コン→「コンパクトに」
カン→「簡単に」
この「キン・コン・カン」を意識すると、
・しまう労力が最小限で済む
・使った後ももとに戻しやすい
というメリットが生まれます。
物は使うたびに乱れるのは当たり前のこと。
乱れても戻しやすい場所、システムを作っておくことが大事です。
ではここで井田さん流の靴の整理を見ていきましょう。
・靴はもちろん玄関の近くに置く
・人別にスペースを区切って、靴の定位置を決める
・靴の高さによって棚板を調整して、収納する数を変える
・靴の手入れ用具も近くに置き、お出掛け前に汚れに対応できるようにする
そしてもちろん玄関に置いておくものは靴だけではありませんよね。
・お出かけ用の雨具や車のキー
・宅急便や郵便の受け取りに使う印鑑
・玄関用の掃除グッズ
・ペットのお散歩で使うもの
このように物を使う場所に応じて、必要な物を近い場所に収納することを意識しましょう。
そうすることで、いちいち部屋に物を取りに行かずに済みますよ。"
【まとめ】
では最後にこの動画の考え方をまとめて振り返っていきます!
まず「物を全部出して数える」ということ
次に「持ち物の数を決め、収納は増やさない」ということ
そして「使う場所の近くに、物の置き場所を決める」ということでした。
片付けの基本となる4つのステップ、皆さん覚えましたか?
もう一度言うと、「出す」「分ける」「減らす」「しまう」ということでしたね。
これを知ってるだけでも片付けの進みが違うと思います。
今回は玄関の靴の整理について、4つのステップに沿ってご紹介してきました。
玄関の片付けというのは範囲が限られているので、比較的取り組みやすい場所です。
片付けが苦手だという方は玄関からぜひチャレンジしてみてください。